お目当ては高木正勝さんの映像作品。
期待通り、凄すぎて感動した。。泣きそうになった。。
彼のGirlsという映像作品はiTunes Storeで思わず購入したほど好きだ。
動く絵画のような作風は、多大なインスピレーションを与えてくれる。
アーティストとは逆関数なのだと思う。
人は世界を観測する多数のチャネルを持っていて、得られた情報に反応しているだけ、と捉えられる。
制御工学の言葉を借りれば、伝達関数だ。
チャネルは人それぞれ違うから、いろんな感じ方・見方が生まれる。
そしてアーティストは、その感じた事や解釈した事を再現する逆関数を持ち合わせている。
すごい逆関数を持っている人は、情報の再現度が高い。
再現度が高いから、伝わる。
その伝わる情報量が、凄まじい。
いい写真家は、見る人をまるでその場にいるかのように感じさせられるように。
「その場にいる感覚」という情報を伝える逆関数の性能が高いのだ。
アーティストの圧倒的な情報再現力を見ると、アートの可能性を感じずにはいられない。
アートって、究極的には「世界と一つになる事」だと思う。
極限まで高められた再現力は、いち感情のみならず精神をも伝えられる。
そんな人が二人並んだら、彼らは互いの肉体を超越して一つになれるだろう。
残念ながら俺はショボい逆関数しか持ち合わせてないが、伝えようとする姿勢だけは保ちたいものだ。